◯◯くんの言いたかったことはこういうことだと思います
2025/02/26
小学校の教室には「言えるようになったら良い7つのこと」なるポスターが貼られており、その七番目にあったのが「◯◯くんの言いたかったことはこういうことだと思います」。確か一つ目は「名前を呼ばれて返事」とかだったので後半ほどレベルの高いことが書かれている。真面目だったので出来るようにならねばという気持ちがあったが、この最後のはついぞ出来ないまま卒業してしまった。そして今もまだできていない。
相手の発言の意図を読んで理解するのは人生でも最難関の難しさである。これが出来ずに人の気持ちを誤って捉えてしまうからこそすれ違いが絶えない。人は全員違うので完全に分かりあうことはできない。分かる度合いを高めるためには対話しかないが、この対話もまた遠慮や立場、感情などが入り混じって素直に行うのは難しい。外から見るとシンプルな問題でも本人からすると複雑になってしまう。それでも分かりたいのでできるだけ真摯に話す。察する力、聞く力を少しでも磨こうとする。
フルリモートで家から働くようになり、ランチなどで顔を合わせる機会もなく物理的な距離も離れた。趣味や興味も多様化して各自の世界が細分化されてきているようにも感じる。相手と同じでなくても良いが、お互いの言い分を理解して橋を架ける仕事。自分の意見はそのままで良いが、川の対岸までは来て耳を傾ける姿勢は忘れずにいたい。