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エンジニアの日記帳。ものづくり、プログラミング、読書などについて書いてます。

使いやすいデザインを考える

2024/11/22

Webの仕事をしていると「デザイン」の意味がとても広いことが分かる。見た目の装飾だけでなく、ユーザーの行動の設計もそこには含まれる。デザイナーの仕事は多岐に渡り、ユーザーへのインタビュー、コンセプト設計、見た目の装飾、イラストを描く、アイコンやバナーの作成、ときにはプログラミングも行う。

とはいえ、元々デザインという言葉から連想していたのは見た目のデザインだ。私は使いやすいデザインに関心があり、使い心地の良いサービスと悪いサービスの違いを長年気にしてきた。

使いやすいサービスは文字サイズや余白感、画像や影の使い方が適切で、なんとなく画面を開いていて居心地が良く、窮屈な感じがしない。あるページを見た時に大事なものから順に視線が誘導されるが、それは文字の大きさや色使い、配置により実現される。さらに、その色や配置のパターンは複数ページで同じように適用する。使っていくうちに「決定ボタンは大体この辺にある」「下線が引かれたテキストはクリックできる」などとユーザーが学習する。一貫性がもたらす効用だ。

単純な見た目の美しさは、同じ属性のものを近くに置いたり文字の始まりを揃えたり、そういう基本的な要素が影響する。「ノンデザイナーズ・デザインブック」は誰もが身につけるべきデザインの教養が述べられている。私は大学のゼミでスライドを作るときに参考資料として読んだが、それ以来多くの項目を参考にしている。ノンデザイナーズ・デザインブックが見た目の整理整頓を教えてくれるのに対し、「融けるデザイン」はインタラクションの重要性を教えてくれる。インタラクションとは相互作用のことで、例えばある要素にマウスのカーソルを乗せるとその要素がちょっと大きくなる。そういう動きがあると「押せる」感が出る、みたいなこと。いま部屋に置く本棚を探しているが、この2冊は必ず置きたいと思っている。

サービスを使うのは人間なので、人がどう感じるかに敏感でいたいと思っている。Webのデザインは現実世界に倣ったものが多く、その形状や色、影などにより意味を伝えられる。デジタルだけではなく実際のモノからも、優れた設計やデザインや吸収して真似していきたい。