旅行前夜

2025/04/12

学生の頃、修学旅行の前日に体調を崩して参加できない同級生が何人かいた。受験当日にお腹を壊す人も。幸いなことに自分はここ一番では万全な体調で臨めてきたが、一度でも体調を崩した経験があったらそれ以降毎回ビビるだろうな〜とよく考える。大事なプレゼン発表があるとして、その日に体調が優れなかったらどうしよう?という不安は常につきまとう。その不安を感じずに臨めるのは、修学旅行や受験を良い体調で迎えて来れたこれまでの成功体験が支えとなっている。

今は以前ほど自分の体調に自信がなくなり、いつ調子を崩してもおかしくない気持ちでいる。では仕事や旅行などの大事な場面をどう迎えているかというと、体調を崩しても何とかなるように予め考えておく、というのを無意識にやっている。仕事なら自分が行けなくても別の人にお願いする、旅行ならしんどい時は自分一人で宿でゆっくりする。どういう仕事をするか、誰と旅行に行くかは自由に決められる。子供の頃と違って自分が決められる範囲は大きいので、どうなっても楽しく過ごせるように計画を立てることはできる。

計画を完璧にこなしたい気持ちもかなり薄れてきた。むしろ計画通りに進むだけでは面白味が少ない。ふと入ったお店のご飯が美味しいような、偶然に起きるものを楽しみたい。こう考えていれば計画通りに進まなかった時も穏やかでいられる。人生は計画通りには進まない。いろいろと苦しいことや悲しいこともあるが、起きた事象をただ受け止められる心境を保ちたい。悪い出来事が起きることをコントロールはできないが、それがどういう経験なのか自分で意味付けすることはできる。体調が悪ければ悪いなりの戦い方がある。