人の話を聞く姿勢

2025/01/18

相手の話の先を先回りして読むクセがある。言いたいことはこういうことかな、と予想しながら聞く。仕事のときは話が早いので良いかもしれないが雑談においてはあまりフィットしない。目的なくただ話をしたいとき、先回りすると逆に話の幅を狭めてしまう。「それってこういうことですよね?」と勝手に要約するのではなく、相手の意見や感想を待ってただ聞き手でいたい。

話を広げる方向も重要。たとえば「最近〇〇という本を読んでいる」という話が出たのに対し、「それ流行ってるよね」と応えてしまうと話題は世間の評判や業界のトレンドに展開される。そうではなく「面白かった?」とか「どういう人にオススメ?」と聞く。相手のことを知りたいのが目的なので、世間一般の評価ではなくその人が何が好きで何でテンションがあがるのかを知りたい。

ユーザーインタビューの作法で「相手になりきれるように聞く」というのがある。たとえばアフリカの街で井戸水を汲む仕事は最初は想像できない。頻度、使う道具、一番大変な作業は何かなどを聞いて解像度をあげ、自身で追体験できるようになるのが良いインタビュー。入り組んだ抽象的な質問は必要ない。当事者であれば絶対答えられる単純な質問を何往復もして理解を深めていく。インタビューに限らず、相手のことを知りたくて聞き手をやるときは意識したい。