No No Girls ファイナルを観た
毎週楽しみにしていたオーディション番組「No No Girls」の最終審査を収めた回が公開され、デビューするメンバーが決定した。結果には驚いた部分もあったがちゃんみなの選択なら文句はなく、世の中的にも暖かいコメントが多いように見受けられる。番組を通して審査結果は個性の否定ではなくグループの方向性とのマッチングであることが伝え続けられた。そして毎回熱量をもって具体的な言葉でフィードバックしてきたちゃんみなには多くの視聴者がリスペクトを抱いており、最終結果を受け入れやすい雰囲気が情勢されていた。
審査コメントではメンバーとちゃんみなが本気で話し合ってきた時間を想起させた。自分の成長を求めて本気でアドバイスを求め、時には涙しながら努力する。これがプロの姿。新入社員の頃に冗談交じりでプログラマーには「プロ」の文字が入っているからと言ってストイックさを求めていた。今もあの頃のように成長に貪欲に、本気で時間を過ごせているかは考えたい。
No No Girlsはちゃんみなに限らず番組全体としてもとても良くできており、盛り上げるために恣意的に編集する「悪編」がなかった。メンバーのぶつかりや葛藤はもちろんあるが、それは番組が演出したものではなく、参加者が本気で挑戦する過程で内面から滲み出たものが表出していたように感じられた。本物は飾りがなくてもエンターテイメントとして成立する。
昨年話題になったドラマ「海に眠るダイヤモンド」もエンタメとしての上品さを感じた。日曜劇場の枠は半沢直樹に代表されるような急展開、裏切り、勧善懲悪など分かりやすい見せ場を並べたような作品が最近は多かったように思える。海に眠るダイヤモンドは視聴者を惹きつけるための要素はあるが、それに大きく依存したり謎の大きさを作品の魅力にしていない。ある人物とその周辺で起きた物語を丁寧に描写している感じ。事実は小説より奇なりではないが、裏切りや成敗がなくても懸命に生きた人の人生は物語として面白い。