Feedback Loop
自発的に学ぶ分には楽しい
1年ほど前から週2ペースで水泳に行っている。企業がやってるフィットネスジムとかではなく市区町村がやってるプールで、おじいちゃんが水中ウォーキングとかしてる感じの施設。行き始めの頃は10メートルくらいしか泳げなかったが、コツコツ練習して休憩挟みながらなら500メートルくらい泳げるようになった。
スクールではなく自由にプールを使ってねというスタイルなので、泳ぎ方は自分で調べる必要がある。こういう時便利なのがYouTubeで、少し調べたらいろんな人が自分のチャンネルでクロールや平泳ぎの方法を紹介している。自分の課題に合わせて動画を漁って見る。今日はこれを試すぞ、と決めてプールに行ってやってみる。うまくいかなかった部分があればまた帰ってからYouTubeで調べる。これを繰り返して少しずつ泳げるようになった。インターネットは(うまく使えば)素晴らしい!
元々ほぼカナヅチで水泳も苦手意識があったが、それはなぜだか考えると小学校の体育の時間が思い返される。子供のときは身長が低く、クラスで背の順に並ぶと一番前か前から二番目が定位置だった。プールに足はつかず、本能的に溺れる怖さがある。授業はゆっくり水に慣れていく過程もそこそこに、先生が全体向けに泳ぎ方を説明して、笛をピッと吹いたら泳ぎ始めるみたいな進め方だったと思う。それだけで泳げる子もたくさんいたが自分はそうではなく、よくわからないまま授業が進んでいった。高学年になってからも、自分は息継ぎのやり方がわからなかったので25メートルプールの途中で毎回足をついていたが、それに対してアドバイスをもらえるわけでもなく、であれば改善して上達するわけもなく、水泳の授業が来るたびに苦手意識が深まっていった。
大人になってからの水泳は自分のペースで学んでいけてる。これは楽しい。まずは平泳ぎをやろうと思って、足の動かし方、腕の振り方、息継ぎの仕方、水中での呼吸の仕方。自分で学ぶべき課題を考えてそのやり方を調べ、実践で試してみるサイクルはそれ自体そもそも面白い。少しずつできるようになっていくと自分を好きになれる。小学校のときの全員押し並べての方法では、できる人と自分を比べてしまい自信をなくす。自分を嫌いになるのは辛いので水泳が嫌いということになる。
内発的動機にしたがってなにかを学ぶのは楽しい。スポーツでもいいし語学でもいいし、趣味でも仕事でもいい。ただ、最初の一歩を踏み出すのにハードルを感じることは多々ある。
そういうときに最近思い出すのはRebuild.fmというPodcastの、higeponさんゲスト回。higeponさんは優秀なエンジニアだが、コンフォートゾーンを出るために未経験のダンスを習いに行く。自分は素人でまわりは若者ばかりの状況のなか、場違い感を感じながらもスタジオでダンスを練習する。何かはじめるのを躊躇うとき、「でもhigeponさんもダンスやってるしな…」と思うとちょっとハードルが下がる。学びを他人と比較されるのは嫌だけど、ちょっとした背中押しの勇気をもらうのも他人からで面白い。