サービスをリリースしていくと所有物が増える

2025/02/02

Webサービスやアプリを作って不労所得で稼ぐ!みたいな宣伝を見かけるが、実際はリリース後も定期的なメンテナンスが必要で不労所得と言えるかは微妙なところ。機能改善していかないとユーザーが離れるというのもあるし、セキュリティなどの問題でシステムをアップデートする必要が生じたりと、完全に手が離れることはない。

今日は3年前に作ったシステムの更新を朝からやっていた。機能追加ではなく保守といわれる作業で、古くなってこれ以上更新できなくなっているシステムに手を入れる必要があった。既存のシステムはそのままでも動くが新しい機能追加ができない。スマホのOSアップデートをしないと新しいアプリがインストールできないように、サービス開発でもインフラが古いと上積みを改善できなくなっていく。

サービス開発は意外と手が離ない。リリースするまでは作り込んでいくだけで良い。この時は作っているものが世の中に受け入れられるかどうか未知数で、そこをできるだけ早く検証する勝負。使うに値するはずのものを世に出し、初期のユーザーを獲得できるかを検証する。運良くユーザーが気に入ってくれたらそこから次の勝負が始まる。次の段階では予定している新機能を作りながら、さらにユーザーからの要望にも応えていく。ただ作っていればよかったリリース前と比べて必要な仕事量は増える。要望はすでに見えている範囲の問題で、新機能はサービスが解決できる領域を増やすものなので焦点が少し違う。このあたりのバランスをどう取るかにセンスが現れる。

ある程度改善ができ、別のサービスを作っていたりするときにセキュリティなどの問題から以前作ったシステムをアップデートする必要が発生する。作ったのはかなり前のことなので記憶に薄いし、現代に比べると当時のツールで作っているのでシステムが古かったりする。ソースコードやログを見ながらシステムを理解して手を加える。iPhoneアプリは基本的にはXcodeというツールで作ることになるが、Xcodeは一年に一度メジャーアップデートして大きく変わる。以前作ったアプリがそのままだと動かなかったり、メンテに労力がかかる。この辺りは必要だが面白い仕事ではないので、こういう仕事こそAIに奪われたい。