不幸になる方法を考えて逆を行く
2025/03/29
最近は自分がどういう状態であれば幸せかをよく考える。年齢的なものもあるし、年収をずっと上げていくような生き方に息苦しさを感じるというのもある。「イノベーション・オブ・ライフ」には自分が大切なものに時間やお金を配分する重要性が書かれている。大切なものは人によって違う。まずは自分は何があれば満たされた気持ちになるのかを理解したい。
10年ほど前、近所に広島焼の美味しいお店があってよく通っていた。そこはカウンターだけの小さなお店だったが、たまたま隣に座っていた同世代くらいの方に話しかけられた。その人は絵本作家を目指しているらしく、良い絵本とはどういうものかを教えてもらった。彼曰く幸せの形は多様で表現が難しい。しかし不幸はある程度みんなイメージできる。なのでよく売れている絵本は不幸をあえてピックアップし、そこから解放されるような描き方をしているものが多いらしい。幸せを定義して目指すのは難しいので不幸をひとつずつ剥がしていく考え方。たまに思い出しては何かヒントをもらえているような気分になる。
普段生活していて、私たちは小さなストレスを細かく受け続けている。「仕事が本当に嫌いで出社したくない!」などの強いストレスは表面化するので対処されるが、細かいものはつい見過ごしてしまう。こういったものが少しずつ自分のエネルギーを削っていってしまう。自分は何が不安なのか?何を恐れているのか?落ち着いた場所で自問し、それを紙に書き出すと整理されて心に余白ができる。すぐに対応が難しいものでもモヤモヤの正体が分かればかなり気は楽になる。エネルギーは増やす必要はなくて私たちに元々ある。それを削っている要因に目を凝らすようにすれば、不幸から少しずつ離れていけるかもしれない。