40歳を過ぎたら自分の顔に責任を持て

2024/12/27

「40歳を過ぎたら自分の顔に責任を持て」はアメリカの元大統領リンカーンの言葉。顔は親から与えられるものであるが、40歳を過ぎる頃には過去の経験や自信が顔に現れるようになる。実際に有能な閣僚候補がいたが顔つきが悪いという理由で見送ったこともあるそう。

この言説には同意する気持ちが多い。よく笑う人は口角があがった顔になるしよく怒る人は険しい顔つきになる。1万回同じ動作をするとシワになるという話も聞いた。どんな時間を過ごし、どう考えてきたかは顔つきに現れる。それは美醜ではなくその人の雰囲気を作り上げる。

昔いいとものコーナーで「人相統計学」の専門家なる人が出演していた。人相統計学は例えば額の大きさや眼と眼の間の距離などから統計的にその人の特徴を分析するというもの。その時は「こういう顔の人は犯罪者が多い」みたいな話をしていて、そんな顔の特徴だけで決められてはたまったもんじゃないと思った記憶がある。ただ顔が似ていると性格が近しいのはある気もしていた。その人の過ごした時間が顔つきに出ているから、というリンカーンの説明は納得感が高い。

楽しいから笑顔になるのか笑顔だから楽しくなるのか。最近読んだ「感情の哲学入門講義」によると感情は身体反応と連動するらしい。例えばマッサージをすると体の強張りが取れる。体が緩んでるのはリラックスしている時の状態なので、それによりリラックスした感情が訪れる。怒る気持ちが溢れそうなときは深呼吸をする。呼吸がゆっくりのペースになれば連動して感情も落ち着く。同じ現象を受けてもどう受け止めるかは人それぞれ。40歳ももう目前、冒頭の言葉は心の片隅で覚えておきたい。