大は小を兼ねない

2025/01/13

Webサービスでは大は小を兼ねない。手に馴染むちょうど良いサイズのものを望む。かつては課題が解決できるなら十分ありがたかったが、サービスが乱立し選択肢が増えた現代ではジャストフィットが好まれる。

カレンダー、タスク管理、チャット、ホワイトボードなど全部盛りのサービスがあったとして、実際使う機能はその一部である。そうなると全部を使いこなせてない感覚になる。ツールのパフォーマンスをフルに発揮できてない。自分の成熟度が低いと感じる。

全部盛りのサービスは複雑度も高い。単一の目的のために作られたものに比べて、どこに何の機能があるか分かりにくい。提供側はそれをカバーするためにマニュアルを用意する。マニュアルを探して読んで使い方を理解するのは手間がかかる。多くのユーザーはこの手間を好まない。

今のサービスではユーザーに「ファン」になってもらうことが大切。ファンは自然とそのサービスのことを周りに話し、新しいユーザー予備軍を連れてきてくれる。近くにいる人は性質が似ている。ファンが連れてきてくれた人もまたファンになってくれる可能性が高い。

ファンになってもらうには「これは自分のためのサービスだ」と感じてもらうこと。抱えている課題をちょうど良いサイズで解決する。こんなものが欲しかった、と思ってもらうには全部盛りの大ではなく小が求められる。

いろんなパターンを救おうとすると提供するものは自然と大きくなる。そこを意識的に立ち止まり、自分たちが本当に解決したいケースにあえて絞って考えることが鋭いサービスづくりに繋がる。