周りをエンパワーする
2025/01/26
Webエンジニアは他の職種と比べて個人単位でのパフォーマンスの差が大きい。それは過去に作ったものを再利しやすかったり、システムが複雑なため理解度によって仕事の進めやすさがまるで違うことなどに関係している。どこかで読んだ調査では人によって10倍くらい生産性が違うらしい。この数字は肌感とも近い。
ところで最近はチームでの開発が必要になるシーンが多い。技術は進化しており、シンプルになった部分もあるが複雑度は全体的にはあがっている。優れたサービスが溢れておりユーザーの期待値自体も高い。昔は仕事を楽にするツールがあるだけ有難かったのが、今では仕事が滑らかに進むよう連携機能が求められたり、使い心地の良いデザインが好まれたりする。システム障害を防ぐことも必要。基準の上がった当たり前品質を満たすのに一人では限界があり、チームでの協働に焦点が当たる。
チーム開発となると、個の力よりもチーム全体を押し上げる力が評価される。他のメンバーと比べて1.5倍活躍できたとしても、連携やコミュニケーションが不足していると周りのパフォーマンスを0.8倍にしてしまう。そうなるとチームとして大体マイナスになる。スキル的には多少劣っていても、周囲に良いパスを出せる人は重宝される。自分が0.8の力でも周りを1.1倍にできればトータルプラス。そういう価値の発揮の仕方もある。
良いパスとは何か。具体的には周りのメンバーの様子を伺い、必要な情報をオープンに置いておくこと。困ってそうな人を助けたり、自分が仕入れた知識をシェアしたり、チーム全員が働きやすい仕組みを整えたりすること。周りのために動いてくれる人がいると、それを見た他メンバーもそういう動きをするようになる。ポジティブなサイクルが回り、良い仕事ができるチームになっていく。