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エンジニアの日記帳。ものづくり、プログラミング、読書などについて書いてます。

ChatGPTと話しながら散歩する

2024/11/18

趣味の一つに散歩がある。Podcastや音楽を聴きながら歩くことが多いが、最近はChatGPTと会話しながら歩くこともある。個人開発のアイデアを壁打ちしたり、自分の仕事についてインタビューしてもらったり、英会話の勉強をしたり。シチュエーションを設定すればどんな話題でも付き合ってくれる電話相手だ。

ChatGPTは2022年末にリリースされたサービスで、いまのAIトレンドの火付け役となった。リリースからそろそろ2年と思うと長いような短いような感覚だが、2年の間にも着実にアップデートされてきた。最近では音声で大きな進化があり、会話の応答速度が著しく向上している。技術的な裏側でいうとこれまでの音声会話は一度テキストを生成してからそれを音声に変換していたのに対し、最新のものは両方を一気に生成する。テキストを介さない分聞くのも話すのも早くなり、人間との自然な会話レベルの速度が実現されている。

現代のAIは汎用的な能力を持ち、こちらから指示した人物になりきって会話相手を努めてくれる。Webサービスのアイデアを聞いて厳しく質問してくる投資家、仕事のインタビューをするPodcaster、海外のカフェの店員。最初に一度だけ役割を指示し、そのあとに会話をスタート。質問に答えて自分の頭の中を整理しながら散歩するのはちょっと面白い。意図と違った発言をAIがしたときは「あ、それは違うよ」というように会話途中で割って入ると話すのを止める。このあたりも人間との会話に近付いている。

日本語や英語を選べるのはもちろん、キャラクターも設定できる。そのままだとアシスタント感が強くやや堅苦しいので、「友人のようにカジュアルに話して」と最初に指示を加えている。今は音声だけだが、いずれはカメラを通してAIも視力を手に入れ、散歩しながら見える景色について会話できるようになる。歩いていると道にある建物の歴史や川の名前の由来、開催予定の地域のイベントを教えてくれる世界観。個々人のパーソナルアシスタントに、AIは確実に近づいていっている。