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エンジニアの日記帳。ものづくり、プログラミング、読書などについて書いてます。

執着を手放すということ

2024/09/17

若いのを良しとすると、歳を重ねて老けていくのを残念に思う。お金持ちになりたいと思うと、自分より収入が高い人に会ったとき自分が小さく見える。どの分野でも上には上がしるし、なにかに執着するということはそれを基準に比較が生まれるということ。この考え方は幸せになりにくい。

幸せとはどういうことか?それは没頭できる時間が多いこと。何かに打ち込むとき、誰かといるとき、楽しい時間は一瞬で過ぎる。過去や未来に想いを馳せるのではなく、その瞬間を目一杯感じる。こういう時間をどう増やせるかを考えると、他人ではなく自分が基準になる。手を動かし、頭を使い、自分の興味に進む。それがたまたまお金になることもあるが、あくまで本質は没頭する時間の最大化。幸せとは特定のゴールではなく、日々の没頭の状態のこと。

将来の不安、過去の後悔。考えることは山のようにある。そんななかでイマを生きるのがマインドフルネス。雑念と距離を置き、いまこの瞬間にフォーカスする。マインドフルネスのワークでは呼吸に集中するが、何かの取り組みに没頭しているときも近い状態になる。ゾーンに入るというのも近い気がするし、脳汁が出ている状態といってる人もいる。

自分の中の話なので、外からの情報は基本的にノイズになる。適量なら着想のヒントや刺激、自分の引き出しになるが、情報を摂取することは没頭によってはマイナス要素。外部の状況を知り過ぎると取り組もうと思っていたことのブレーキになることがあるし、取り組みが外部から評価されると突然おもしろくなくなってしまう。他者から見て意味がなくても自分にとって価値があればそれでいいのだが、創作は儚いものでそこまで自信を持つのは難しく、自分の取り組みを客観視して手を止めてしまうことも少なくない。

人からの評価はアテにならない。自分の取り組みを100%理解してもらえることはまずないし、そもそも何かを評価するということ自体が難しい(死後評価され始める画家がいる)。何かを相談するといろんな人が自分の意見を言ってくれ、時には活動に対して評価されたりする。それでやる気を失うことも多い。基本的には黙って黙々とやる方が続きやすい。ただし誰にも相談しないと孤独が大きいしフィードバックがなくて少し不安になる。そんなときはトピックごとに相談できる相手が1人いると良い。会社ならこの人、プライベートならこの人、趣味ならこの人、みたいな。相手はそのトピックの経験者で、かつ人の話をよく聞いてくれる人だとうれしい。ありがたいことに今そういう人たちがいるが、彼らは自分の意見を押し付けずに話をよく聞いてくれる。自分への尊重を感じるし、モチベーションが枯れずに興味がさらに掻き立てられる。没頭の時間がさらに色濃いものになっていく。