小確幸、あるいはSBCHという言葉があるらしい

2025/03/14

最近読んだ「疲れたこころの処方箋」という本で知ったが、SBCHという言葉があるらしい。これは「small but certain happiness」の略で、「小さくはあるが確固たる幸せ」と意味する。小確幸も同じ意味だがこれは村上春樹が作った略語らしい。大成功を求めるより日常のささやかな幸せを求める動きがある。

幸せとは何か?それは状態。朝に飲む一杯のコーヒーでも、作業として飲むのと香りや味を堪能するのでは意味が違う。同じ事象があったとき、それに苦しみ続ける人とそうでない人がいる。事象や出来事それ自体は苦しみではなく、それと向き合う人の心が苦しみを生む。自分の捉え方ひとつというと言い過ぎかもしれないが、考え方を変えれば多少は痛みもマシになる。

幸せになるには他人との比較をやめること。スキル、給与、趣味、家族などを比べて良いことはひとつもない。比較しないために自分の好きなことを見つける。自分の拠り所がないと他人の物差しを借りて価値を測ることになる。そのフィールドは大勢の人がいるので狭くて動きづらい。自分の大切なものが何か分かればそこに夢中になれるので自然と人と比べる時間が減っていく。

自分の好きなことを見つけるには一人でいること。自分の心の声に耳を傾けて、気になるものや興味があるものに触れたり、自分なりの意見を考えたりする。どれだけ近しい家族や友人でも自分を完全に理解してもらうことはできない。なので人には話さず自分で考える。周囲との協調が求められる場面では折り合いをつけてまったく問題ない。自分なりの意見を一度考えたというのが自分を知る一歩になっていく。