AIエージェント
プログラミングをしているとAIが補助してくれるツールが当たり前になりつつなるなか、次のトレンドはAIエージェント。自律型AIと呼ばれることもあるが、要は指示を与えれば人間のようにコードを書き、作業が完了したらチャットやメールで報告してくれるようなツールのことだ。与えられた指示を細かいステップに分解し、既存のコードを読んだり考えたりして実装する。実装が期待通り動くか確認する。作業を進めていて不明点があれば聞いてくる。まったく新しい技術というわけではないが求めているものに近い体験が提供されていて、注目が集まっている。
AIエージェントのひとつ「Cline」を使ってみた。Clineを紹介している記事では簡単なゲームを作っていたりするが、自分はそれよりも普段の開発をブーストしてくれるかどうかに興味がある。そこでこのブログに検索機能をつけてもらった。「検索ボタンを置いて」「クリックしたらページを遷移して」「検索ページに入力フォームとボタンを追加して」「入力されたキーワードをもとに記事を検索して」、こんな感じでひとつずつ指示を与えると20分くらいで大枠を実装してくれた。最後に細かいデザインやレイアウトを微調整して完了。自分で書くより早いし、脳のリソースをあまり使わずに作れて楽。これでかかった費用は7ドル(1,000円)。趣味のブログをいじるには高い気もするが、仕事で考えればかなり安い。費用を抑える工夫もあるらしく、考えるところは高いAIモデル、実行のところは安いAIモデルと切り替えるなどのテクニックもあるらしい。そう考えると趣味でも十分実用的になりそうだ。
AI活用はプログラミングの分野で特に進んでいると感じるが、これはおそらくAIの開発者自身がエンジニアで、自分の欲しいものが明確に分かっているから。他の仕事でも今後AI利用は活性化していくだろう。画像や音声もあわせて扱えるマルチモーダルの性能も向上しているし、今後の変化が楽しみだ。