南場さんの講演を読んだ

2025/02/21

DeNAの創業者で現在は会長の南場さん。AI時代の戦い方についての講演を読んだがとても面白かった。近い将来のAIシフトを分かっていながら、参加しているプレイヤーがとても少ないというのは自分も感じるところ。DeNAは既存事業に割く人数を半分にして残り半分をAI領域にフォーカスするらしい。この規模の会社でそこまで割り切れたら強い。

南場さんの言葉は心に素直に入ってくる。著書の「不恰好経営」にDeNA創業時の一枚の写真が掲載されており、「技術」「ユーザー」「お金」など、異なる軸を好きなメンバーが集まってひとつのサービスを作ったという。スキルや情熱がぶつかりあって良いものが生まれる瞬間はいつでも美しい。

新卒何年目かの頃、いろいろ周りも見えてきて社内の評価制度について少し思うことがあった。そんなとき出会ったのが「コトに向かう力」(これも講演の書き起こし)で、ヒトではなくコトに向かうことの大切さ、シンプルさ、楽しさなどを教えてもらった。周りの評価ではなく自分で意義を感じられるか。人との比較より目の前のことを前進させられたかというのは自分のなかのテーマとしてあって、それはこのスピーチの影響を少なからず受けている。

AI時代はリスクもあるがチャンスもある。個人や少人数のチームとしてはアプリケーションレイヤーは狙い目で、多種多様のユーザーの課題は大手資本が一気に解決するよりももう少し細かい。AppStoreに各ジャンルのアプリが並ぶように、各領域に特化した使いやすいアプリケーションが生き残っていく形になる。