バケツの穴を塞いでから水を入れる

2025/12/28

最近は家事をしながらM-1のネタ動画を見返しているが、それにはTELASAというアプリを使わなければならない。数年前までは普通にYouTubeにアップロードされてたのが最近はこういうキー局のアプリで配信される。去年はドコモ系列のLemino、今年はテレビ朝日とKDDIが運営するTELASA。ビッグコンテンツなので仕方がないとは思うが、よくわからないアプリを入れるのは煩わしい(ちなみに1ヵ月くらいするとYouTubeにもアップされる)。

M-1関連のコンテンツを見るにはTELASAの見放題プランに入る必要があるとのことで加入した。よく使っているが、正直使い勝手はイマイチだ。例えばYouTubeでは画面の右のあたりをダブルタップすると10秒進めることができるが、TELASAでは右下の小さなボタンをタップしなくてはならない。ネタ前の煽り部分は何度も見る必要がないので飛ばしたい。でもそのために小さなボタンを集中して押すのは家事中には難しい。

M-1コラボのマーケティングにより大量のユーザーを獲得できたと思うが、アプリ自体の使い勝手が低ければ定着しない。改めてプロダクトとマーケの両輪が重要だと思う。例えばAbemaは「亀田興毅に勝ったら1000万円」のような目玉企画をやりつつ、見逃し配信やアーカイブの検索など細かい機能も磨き込まれている。サッカーのカタールW杯配信ではマルチアングル機能を提供しており、ユーザーは好きなカメラで映像をみることができた(甲子園のネット中継などでも似たようなことはできるが、UIに美しく組み込まれているという点で違いがある)。

サービス作りでよく言われるのが「水を入れる前にバケツの穴を塞ぐ」。穴だらけのサービスにマーケで無理やり人を入れても底からどんどん抜けていく。まずは良いサービス、継続してもらえるものを作り、それから人を流すのが基本戦略となる。よく言われるけどちゃんと実行するのは難しい。自分のアプリでも改めて意識したいところである。

ところで、サービスの使い勝手がどれくらい重視されるかはそのサービスのジャンルにも寄る。例えばTodoアプリやアルバムアプリなど日常使いし、機能の使いやすさが優位性につながるものでは重視されやすい。一方で転職サービスは「そこにたくさんの人がいるか」が重要だし、映像系では「良いコンテンツを取り揃えられているか」が重要で、アプリの使い勝手は二番目以降の優先度になる。でも最近は後者でもデザインにこだわるところが増え、徐々にクオリティが上がっていってる気もしている。一人のユーザーとしてはすべてのアプリがストレスなく使える良いものになることを願っております。


仕事納め 2025

2025/12/27

2025年も仕事納め。いまはフリーランスとして月火水の3日しか勤務してないので水曜日には年内最後の仕事を終えた。

Web業界では年末などの長い休みの期間前にはリリースは控える動きがある。これは人がいない時期に障害が起きると復旧に時間がかかるためだが、そのおかげか年末の休み前のオフィスは少し牧歌的な雰囲気が漂っていた。

新卒で最初に入った会社では年末のこの時期にチームの人と長めのランチに行ったり、普段やらないような整理整頓系の仕事をしたり、早めに退勤して飲みに行ったりしていた。こういう時間がとても好きだった。こういった時間がなくなったのは、フルリモート最大のマイナス面かもしれない。

年末の恒例イベントとして大学時代の友人と集まって麻雀を打つというのがあり、今日それに行ってきた。今年は夏頃にかなり麻雀の勉強に時間を使っていた。その成果が出て見事通算1位を獲得。良い年の締めくくりとなった。


1年で本3冊分の文章を書いている

2025/12/26

2025年に書いたこのWeb日記の内容をAIと振り返ったところ、今年一年で約30万字書いてることがわかった。一冊の本が10万文字前後らしいので3冊分の文章を書いていたことなる。すごい。

ジャンルもバラバラ、校正もしてないので誤字もありまくりである。それでも坂口恭平さんが「書いてればいつでも本にできる」と何かで述べてたように、とりあえず文量を書けているのが自分としては満足。

何かしらの形で本を出してみたい気持ちがずっとある。それを目標にして真っ直ぐ進むなら、自分の専門領域でテーマを絞って書いていくのが良いんだと思う。文章を書くだけでなく企画書を作って出版社に送るとかもできる。でも今はこれでいい。書きまくって文量を溜めておくことがどこかに繋がる感じもしている。

電子書籍やZINEなど、出版の形は多種多様になってきている。自分が読むのも1割くらいはバーコードのついてない本だと思う。ブクログなどのサービスはバーコードがなくても本を登録できるようにしてほしい。毎年の読書記録の数字が年々正確じゃなくなってきているので。


「トーフビーツの(難聴)ダイアリー2023」を読んだ

2025/12/25

トーフビーツの(難聴)ダイアリー2023」を読んだ。歌手、プロデューサー、DJ、トラックメーカーなど多彩な活躍をするtofubeatsさんによる日記。日々のライブや楽曲制作、生活について書かれた日記で、自分の仕事とは畑がまるで違うのに読んでいて面白い。いや、違うから面白いのかもしれない。誰かの日常を知れる日記というのはやっぱり面白い。

日記のなかに神戸や東京が出てくるのも個人的に楽しい。自分も長い間東京に住み、最近になって関西に戻ってきた。時系列的にはちょうどtofubeatsさんと入れ替わりの時期。東京でも関西でもおそらく住んでいた場所が近く、見慣れた地名がよく出てくる。これはあの店のことかな、などと想像しながら読んでいる。

tofubeatsさんを知ったきっかけは本で、このZINEの前々段にあたる「トーフビーツの難聴日記」で存在を知り、楽曲を聴くようになってハマった。KOBE MELLOW CRUISEというフェスで生でパフォーマンスを見てさらに好きになった。素人の言葉で申し訳ないけど、曲やパフォーマンスに加えて楽しむための配慮がされている空気があった。ちなみによく口ずさむのは「nirvana」で、この曲からdodoさんを知って掘ったりもしている。ラップバトルから入ったHIP HOPとたまたま交差する感じもして面白い。

自分がこうして日記を書いてるのも難聴日記の影響を受けている。日々の出来事や仕事で考えたことを書き留め、それを後で読むのは面白そうだなと思って真似してる部分がある。違うのは登場する人物の数で、難聴日記には一緒に仕事をしている友人やスタッフの方がたくさん登場する。それを読むたびに自分の周りにはこんなに人がいないな・・と思ってしまう。エンジニアは一人で自宅で仕事できてしまうので、そういう性質の違いもありそうだけど。

このWeb日記は毎日ある程度のテーマを持って書いてるけど、tofubeatsさんの日記を見ると「日付 + 一文」みたいな日もあり、その方が本来の意味での日記に近いなという気もする。そういうフォーマットもいいなと思っていて、育児日記はそんな感じで書いてみている。

何はともあれ自分の知らない職業の世界を知れるのは面白い。今回も日記の魅力をふんだんに浴びれて満足の一冊でした。


育児日記 2

2025/12/24

12/17

3:00
爪を切る。生まれた時より手が大きくなってる気がする。

13:00
自分がメインでやる初めての沐浴。
口がお湯に沈まないか心配しながらやっていると時間がかかってしまう。改善点だらけだ。

15:30
里帰り先の役所に出生届を出しにいくが、これが大失敗。
「住民票のあるところに行け」としつこく言われる。事前に調べて出生地の役所でも進められることは確認済みだったんだけど・・。

話が噛み合わず普通に質問してるだけなのにクレーマー扱いされる。久しぶりにこんなコミュニケーションをしたな。疲れた。


12/18

1:50
オムツが背中の方までうまく履けておらずおしっこが少し流れてしまう。
ギャン泣きして夜中にお着替え。無力。

2:50
ミルクを作って自分であげる。哺乳瓶の角度、終わった後のゲップ、すべてが分からない。でもゲップはすぐしてくれて助かった。

3:00
着替えのストックが尽きたので手洗いしてストーブ前で乾かす。
静まりかえった部屋でひとり。これは瞑想に近い効果があるな。

9:00
授乳やうんちの時間は育児手帳ノートに書いている。お義母さんがつけていたノートを見せてもらって自分たちも紙に記録することにした。
この時代にアナログ、Goodです。

10:00
泣いてる子をあやすとき、パートナーに安易に頼らないという自分ルールがある。
授乳以外は同じ立場のはず。小さなプライドがなぜかある。

12:00
オムツの捨て方について注意される。できるだけコンパクトに畳んで捨てて欲しいとのこと。不甲斐ない。

13:00
ベビーモニターのSense Uを子につける。体動が小さくなったり、うつ伏せの姿勢になってしまったときにアラートで教えてくれるもの。
15,000円くらいしたが、これで夜安心して寝れるなら安いか。

16:00
出生届提出のリベンジで、住民票がある市役所まで移動。手続きは驚くほどスムーズで、今後必要な手続きも時系列で丁寧に教えてくれた。
この街で育てていくぞ、という気持ちに。

23:00
ひとりで家に帰宅。撮り溜めた写真を何枚かパートナーに送る。
表情が豊かだねとLINEしながら寝落ち。とにかく眠い。


12/19

14:00
友人から出産祝い届く。たまたま在宅していた日に受け取れて運が良い。開けてみるとかわいい服やタオル。大事に使わせてもらいます。

15:30
家の片付けなどをすまして出発、ふたたび義実家へ。

20:30
パートナーは昨晩あまり寝れなかった様子。今日は頑張りたい。
なかなか寝つかなかったり吐き戻しがあった場合、ワンオペでは辛い。

12/20

0:00
「みてね」のアプリを入れたのだが、親に伝えるタイミングがわからない。素晴らしいアプリとの評判はよく聞くので使ってみたい気持ちはあるのだが。

1:00
昨晩寝れてないパートナーには寝てもらい、ベビーベッドで寝かせつつ横で個人開発。しかしすぐに目を覚ましてそこまで。

3:00
オムツ替えの際にへそ取れる。

5:00
ドーンと音がして目が覚める。自分が押し入れの壁を蹴ってしまったようだった。
モロー反射…?大人にもスワドルが必要。

12:00
オムツ替え。うんちが大量でおしり拭き2枚使う。手につく。

14:00
沐浴。おへそを消毒。
iPhoneのカメラの画質を褒められる。パートナーも良いカメラのスマホを欲しがっている。


12/21

3:50
抱っこであやすときの持ち歌、コブクロの「東京の冬」「blue blue」など、大学時代の曲は根強い。しかし歌い続けるとすぐストックが切れて最後はオリジナル曲を歌っている。

9:00
今夜はめちゃ寝れた。3時間×3セット、ほぼ熟睡。寝れるときに寝たら良いんだけど、なぜか少しの罪悪感がある。

10:00
と思いきや熱を測ると37.5°Cあり焦る。しんどくて泣けなかっただけか?
一瞬焦るも赤ちゃんの体温はあがりやすくこれくらいは普通らしい。服を薄着にして体温低下で安堵。

20:00
子が今日はよく泣く。パートナーがお世話をする横でイヤホンでM-1を観る。
こんなに落ち着かないM-1は初めて。漫才は面白かったが罪悪感あり。


12/22

3:00
オムツ替え時にSense Uが鳴る。オムツから外した時、体動が弱まってると勘違いしてアラートしてしまう。毎回オフればいんだけど面倒でサボっていてアラートが鳴る。暗い中眠気と戦いながらオムツ替えしてる時に鳴ると本当に煩わしい。

21:00
交互に寝るのが合理的だとは思うが難しい。つい一緒に起きてしまったり、報復性夜更かしでパソコンを開いてしまったりする。


12/23

9:00
パートナーと子、家族のバランスを取るのが夫の役割というXのポストを見る。本当にそうなのか?今時点ではまったくそんな感じはしない。俯瞰ではなく、もっと没頭的な関わりな気がする。

11:30
沐浴。午後に二週間健診があり、そこに向けて準備がバタバタと忙しい。少なくとも書類は前日までに書いておくべきだった。仕事ならやるが、家庭でどれくらいこういった事務に本気出したらいいのかわかっていない。

16:00
健診おわり。退院後初の外出というのに3時間半ほど外に出っぱなしだった。疲れたであろう。
体重は順調に増えていてほっとする。病院で他の子が泣くとつられて泣いていて、散歩中の犬もこうなるなと思った。

20:30
健診で疲れたのか爆睡。自分も爆睡。
体重がいい感じに増えてるので、今までは3時間ごとに授乳必須だったのが、夜などは寝てる間は寝かせ続けてよいことに。状況がコロコロ変わっていく。

23:00
パートナーが画質良く写真を撮りたいということで、iPhone 17を購入。出産祝いとする。喜んでくれた。