知ったかぶりとカマトトぶり

2025/03/10

自信は良いが傲慢はきつい。謙虚は良いが卑屈は辛い。優しくあろうとすると他人をあげて自分を下げてしまうが、まず自分を愛せないことには周囲に優しくし続けることは難しい。

知ったかぶりは自分を大きく見せようとする時にしてしまう行為。何も知らない奴と思われたくないという防衛本能が嘘をつかせる。すべてを知っている人はいないし、知識なんて分かったようで分かっていないようなものなので何度でも聞いていい。チームに新しいメンバーが入ったとき、色々質問してくれると各メンバーの知識共有が活性化されてチームとして強くなる現象がある。そんなようなもので、いつになっても初心者の質問はしても良い。

カマトトぶるは知ったかぶりの逆バージョン。元々は女性を指す表現らしい。相手が熱を込めて喋っているとき、その話題を知っているのに知らない雰囲気で聞いてしまう時がある。仕事では非効率かもしれないが、プライベートな話においてカマトトぶるのは相手の考えをすべて聞けるという意味で有効に思う。会話は二人かそれ以上の複数名で行うもの。こちらの相槌によって話が広がったり味気ないものになったりする。相手の話に乗るのも静かに聞くのもどちらも良い。話している相手に全身で注意を傾ける、そんな聞き方をしたい。


「確率思考の戦略論」を読んだ

2025/03/09

確率思考の戦略論」を読んだ。USJ、西武遊園地、ネスタリゾート、最近ではジャングリア沖縄を手がける森岡さんの本。マーケティングに興味がありたまに本を読むが森岡さんとN1マーケティングでお馴染み西口さんの本にはハズレなし。

私たちが何かを買おうとするときの思考パターンには型がある。その商品のカテゴリ(例えばヒゲ剃り)を買おうとしたとき、知名度に頼ったり事前に情報を仕入れたりするが、最終的にはサイコロを振って出た目によりどれを買うかを決める。このランダム性があるので100%自分の商品を選んでもらうことはできない。できるだけ高確率で選んでもらうにはサイコロの多くの面に自分の商品のラベルを貼ること。十面ダイスのうち7つの面に記載されていれば選ばれやすい。この多くの面を取ることがマーケティングの本質的な仕事になる。

多くの面を取るにはユーザーに憑依し、「本能にぶっ刺す」コンセプトを作ること。ユーザーの本能を体験するために森岡さんは猟師になったりスマホゲームに数百万円を重課金したりする。ユーザーの本能が求めているものが分かれば何を訴求すべきかが分かる。訴求すべき点が分かればアプローチの方法を探せる。丸亀製麺のマーケティングを引き受けた時、市場調査でうどんには「尽くされる安心感」というイメージが付与されていることに気づく。これはそばやラーメンの調査では出て来ずユニーク。では丸亀の中でこのポイントを訴求できる点はあるのかを探す。そして「すべての店が各店舗でうどんを打っている」事実を知り、そこを軸に展開して見事成功。手先のテクニックやトレンドに従うのではなく本質的な価値から施策に繋げる大事さが多くの実例とともに紹介されている。

本筋とはズレるが個人的に面白かったのが「自社製品を安く買えるような福利厚生はやめろ」というもの。自社製品を大幅にディスカウントして手に入れてしまうとユーザーの気持ちになれない。高級レストランに自分のお金で行くからこそサービスに求めるものを知覚できる。福利厚生でそれを奪ってしまうのは本末転倒であり、高額で手が出しにくいのであれば給与を高く設定すれば良いだけという主張。自社で開発しているサービスでも自分で課金して使っている人はどれくらいいるのか?憑依の話といい、ユーザーの目線になりきることからマーケティングは始まる。


恋愛リアリティーショーがおもしろい

2025/03/08

かつてバチェラーの盛り上がりに対して斜に構えていた自分も気づけばその道にハマり、バチェラーはもちろんLOVE TRANSIT、ボーイフレンド、LOVE POWER KINGDOM、今日好き、オフラインラブなど様々な作品を楽しく見るようになった。綺麗な景色、続きが気になる演出、人間関係の移り変わり。どの番組もコアとなる要素は似ているもののどれも面白く、エンターテイメントとしてひとつのジャンルを確立している。

「今日好き」は高校生が2泊3日で恋人を作りに行く番組。Abemaの人気番組で4月から月9の枠に移動する。アーカイブを見ているとどれも100万再生を超えており、注目の回は200万再生に至ることもある。Abemaで自分が一番好きなのはラッパーのオーディション番組「ラップスタア」だが、これは人気の回でも20万再生と一桁違う。ラップスタアの番組の素晴らしさを知っているので納得いかない気持ちもあるが、恋愛リアリティーショーというジャンルの強さが窺える。

個人的には番組そのものに加えて、視聴後に友人とあーだこーだ感想を話すのが面白い(Podcastでよく特集をしている)。Xを見ても感想のコメントは非常に多く、クチコミが重要な現代にとてもマッチした形態になっている。インターネットが流行してデマも増え、何を信じれば良いか難しい時代になってきた。人々が求めるのはリアルで、リアリティーショーはそれに近いものを提供してくれる。逆にフィクションのドラマはあまり観なくなった。よっぽど完成度の高い作品は別として、設定が甘かったりすると作り物感を感じて興味を失ってしまう。ドラマなら地面師たちのような実話に基づくもの、あるいは逆にSFに振った想像力を膨らますものに食指が動く。

今はNetflixのオフラインラブを観ている。スタジオMCが令和ロマンだが、くるまの人間観察力が際立っていてとても面白い。いじったり無理やり角度をつけるのではなく、その人を深く観察することで一人ずつの輪郭を浮かび上がらせている。とても面白いので興味のある方はぜひ観てください。


家のネットが安定した

2025/03/07

引っ越してから不安定だったインターネット環境が整った。以前は40分くらいに1回プツりと通信が切れ、会議の途中に一瞬退室したりとストレスフルな環境になっていた。家のネット配線を見直して改善。リビングや仕事部屋でのWiFi環境も滑らかになり、仕事中は有線ケーブルを繋いで仕事をする形で落ち着いた。

通信がたまに切れるだけでそれ以外は普通にネットは使えていたが、もしかしたら切れるかもという警戒に脳内のリソースを10%くらい使っていた気がする。心配事があると目の前のことへの集中力は下がってしまう。切れるのが嫌で大事な会議のときはテザリングをしてスマホのネットワークで仕事していた。あっという間に転送量を使い切り、ギガに高額課金してしまって虚しい気持ちになる。ちなみにネット配線の改善というのは部屋に備え付けのハブにケーブルを差し込むだけ。これがとても分かりにくい位置にあり気づくまで時間がかかったが、終わってみればもっと早くやっておけばよかったという気持ちに溢れている。

インターネットの必須度合いもあがっていると思うし、そろそろ電気・ガス・水道のようにインフラ化して欲しい。でもマンション備え付けのネット回線では速度が出ないのであえて避けるという話も聞く。まずは回線のクオリティを一定にするところからかもしれない。ちなみに引っ越しを機にソフトバンクの10ギガプランを契約した。少し月額費用は上がるが在宅勤務なのでと奮発した形だが、ルーターやLANケーブルの制約もありおそらく恩恵にあずかれてない。プラン見直しの機会があれば1ギガプランに戻したいなと思いつつ、とりあえずは目先のネット環境改善によろこんでいる。


最近の生活雑記 2025年3月

2025/03/06

寒すぎて朝起きれず散歩に出れてない日々が続いていたが、最近は2-3日に一回のペースで外に出られている。気候が穏やかになったのもあるが、趣味のAIラジオで色々試すの面白いのも一因にある。やってるのは技術や社会の話題のキーワードをひとつ挙げて、それを深掘りしたものでラジオ番組を作ってもらうというもの。朝イチでテーマを決めて大体20分くらいのPodcastを作り、それを聴きながら散歩に出かける。技術検証の意味合いもあるのでこれなら外に出る意義が高まる。自分の気になるテーマを自分に合ったレベルで聴けるのは中々面白く、AI時代はパーソナライズの時代だななどと思う。

最近ハマった将棋はぼちぼち続けているが、早くも成長の壁にぶち当たっている。何事も最初はスポンジ状態でどんどん上達して楽しいが、ある程度までくると目が肥えて自分の至らなさが分かってしまい幻滅期に入る。いままさにそんな感じだが、ここを乗り越えた先に楽しい世界があることも知っているので継続したい。幻滅期を越える方法は小難しく考えずただ継続すること。将棋ウォーズというアプリでは1日3回まで対局できるので、毎日3局真剣に打って振り返りをする。目先の勝ち負けより良い内容だったかを重視したい。

プライベートの時間は個人開発をやっていて、最近AI活用が本格化して面白い。自分で書くのではなくチャットで適切に指示できるかのスキルが問われていて変化が楽しい。ただその弊害として最近集中力が細切れになってきている気がする。AIにお願いすると完成するまでに少しだけ待ち時間が生まれる。この時間に他のことを調べたりしてしまい、マルチタスキング状態になって脳が追いつかなくなる。AIに並行で依頼したり、AIへのお願いを管理するようなサービスが今後登場していく気がする。