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エンジニアの日記帳。ものづくり、プログラミング、読書などについて書いてます。

日記を朝に書く

2024/11/15

なんとなく日記は夜に書くイメージがある。小学生のときの夏休みの宿題は、その日に起きた出来事を振り返って書く絵日記だった。起こったことを書くスタイルでは夜にしか書けない。

最近は朝に日記を書くのが良い気がしている。夜に書くとその日起きた出来事が中心になるのに対し、朝は自分の心の中の大切なことついて描写できる。しんどいことや辛いことがあっても、夜寝れば忘れられることもある。朝起きてもまだ引きずっているものがあれば、それは自分にとって大事なことなのでちゃんと向き合う。

日記を書く効用はいろいろな本で書かれている。バイブルの一冊である「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」では、モーニングページという毎朝脳内を書き出す習慣を推奨している。思ったことをただそのまま書き出す。誰かに見せるものではなく、自分の関心や恐れをただ文字にする。これが想像以上に心を楽にしてくれる。

星野源も「いのちの車窓から 2」の中で同じことを言っている。抱えているモヤモヤを、コンプラ的に完全にアウトなことを、頭の中をそのままA4の紙に書き殴り、書き終わった途端にシュレッダーにかける。うまく書く必要はなくてただ書く。「言いすぎたな」と思ったら「言いすぎた」と書く。言動に注目が集まる有名人なら尚更抱えるものも多いだろう。自由に吐いて捨てる場所が心の健康には必要だ。

日記の効用について書かれた素晴らしい本が「さみしい夜にはペンを持て」だ。この本が素晴らしいのはストーリー調になっており、子供や普段本を読まない人でも気軽に手を取れる点。著者は13歳に向けて書いたと言っているらしい。最初こそストーリーの比重が高すぎる気がしたものの、十数ページ読み進める頃にはその世界に入り込み、頷きながら最後まで読めた。SNSが隆盛してどうしても他人を気にしてしまう時代だが、その中で自分と向き合い、自分を大切にする方法を教えてくれる。

自分の内面を曝け出す日記は人に見せるものではない。むしろ人に見せないから本音を書けて、そこに意味がある。一方で個人の日記が出版されることも増えている。自分とは住む国も職種も違う人たちの日常を知ることは、それはそれで大変面白い。内向きの日記と外向きの日記。少し性質は違うがどちらも内面を書き出すことは共通している。


良いユーモア 悪いユーモア

2024/11/13

年末が近づくとM-1の話題が多くなる。M-1は関西では圧倒的視聴率を誇る番組で、私も学生時代から毎年欠かさず見ている。今年は何度か劇場にお笑いを観に行っていて、テレビでまだ見かけない若手の面白さを知れてさらに楽しみが大きい。応援しているのはエバース、バッテリィズ、たくろう。真空ジェシカには今年も決勝で笑わせてもらいたい。

お笑いは素晴らしい文化で、仕事の場でも役立つことが多い。例えば会議で特定のテーマについて話していて、話題が行き詰まるときがある。そんなときユーモアのある一言が差し込まれると頭が解きほぐされ、そこから次のアイデアに繋がったりする。失敗をポジティブに転換できるのも素晴らしいところだ。芸人は過去の自分の失敗談をエピソードトークとして昇華する。仕事で失敗したとき、後悔をいつまでも引っ張る必要はない。十分に反省したら、あとは自分の情けない話として笑いにするくらいがちょうど良い。

星野源は自身のエッセイ「いのちの車窓から」で、学生時代に大便を漏らしたことが自分の暗さを形成したと書いている。そ体験は彼の中で長らくトラウマになっていたが、その後とあるオーディションでその話をすることになる。するとその役がたまたま「うんこを漏らす」役で、見事合格。自分の辛い過去が仕事につながり、心の持ち様が変化したことを綴っている。辛い出来事、大きなコンプレックスはなかなか人に話せず自分だけで抱えてしまう。それを人に笑い話として話せたとき荷物は軽くなる。自分のなかでその経験を何かに繋げ、ストーリーにすることで他者に話しやすいものになっていく。

お笑いの悪い使い方もある。それは相手の表面上の発言を切り取り、それに対して笑いで被せる行為。例えば自分に都合が悪いことを言われたとき、それをユーモアの形で煙に巻く。立場が上だったり、周りから好感を持たれてる人は特に簡単にできてしまう。私も以前真面目に指摘したことがその場のノリで笑いにされ、議論に取り合ってもらえなかったことがある。その場は楽しげに盛り上がったが欲しいのはそんなものではない。本気で聞いたことがはぐらかされ、やりようのない気持ちにさいなまれたことを未だに根に持っている。自分は仕事でこういうユーモアの使い方はしないと心に決めている。

友人の相談に乗っているとき、真面目かつ重くなりすぎずにそれを受け止めたいときがある。相手が恐縮しない程度には軽やかに、話題を終えてしまわない程度には正面から。聞き方はなかなか難しいが、これもユーモアにヒントがあると思っている。ちゃんと聞いているのは態度で示しつつ、言葉上ではユーモアを挟みリズムをつくる。真面目さとユーモアのバランスは、上手くなっていきたい要素のひとつである。


心地よいものに囲まれる

2024/11/12

部屋を見渡すと実は気に入っていないものがあることに気づく。昔はよく着てたけどもうしばらく着ていない服、丈の長さが微妙に足りていないカーテン、買ってはみたけど思ったより部屋に馴染まないラグ。慣れると意識しなくなるが、こういうものが実は細かく生活の快適度を下げている。

私の生活改善運動」という本の中で、自分が本当に気に入ってるものだけを周りに置こうという一節がある。本を読んだ直後それに従って部屋を整理したところ幸福度があがったため、定期的に思い返しては部屋を片付けている。私はリモートワークで家で働いているので、とくに部屋で過ごす時間が長い。お気に入りのもの、しっくりくるものに囲まれていると良い気分で一日を過ごせる。

部屋のなかの気に入ってるものや場所をリストアップしてみる。私の場合、壁掛けの時計、照明、ダイニングテーブル、読書用の椅子、観葉植物などはよく気に入っている。キッチンのゴミ箱やいくつかのマグカップ、ローテーブルはあまり気に入っていない。こういうものは処分する。まだまだ使えて捨てるのが勿体無い場合は、メルカリやジモティーで誰か欲しく思ってくれる人に譲る。テレビは音響が微妙であまり気に入っていないが大物すぎて処分に迷う。テレビ用のスピーカーを買い足す方向で解決するつもりだが、映画やドラマをそんなに見るわけじゃないので二の足を踏んでいる。本音ではテレビごと処分したいが、NetflixやAmazonプライムを見るときにちょっと便利ではある。洋服は引越しのたびに捨てていてかなり数も減っている。前述の通りリモートワークで人と会う機会も少ないので十分事足りる。家でリラックスして着れる服の割合が増えている。

粗大ゴミを捨てるにも申請が必要で、これがなかなか億劫だ。処分の費用がかかるのは仕方ないとして、数週間先の引き取りの予約をしなければいけない。先の予定を決めるのが苦手なので腰が重くなる。でも不用品が部屋の片隅にある状態で暮らすのも快適ではないので気張って処分する。自分で運べるものならジモティーで譲ったりもする。ジモティーは0円で出品するとすぐ貰い手が何人も見つかるし、最近は自治体のパンフレットなどでも紹介されているのを見る。良いサービスなので応援している。

部屋の改善でいうと最近は本棚を買いたいと思っている。壁に立てかける大きめの本棚。自分の読んでいる本や影響を受けた本などを並べて暮らしのなかでチラリと目にしたい。部屋にかなり存在感が出るので慎重に選びたいが、コツコツ情報収集して年内にはお気に入りの一角を完成させたい。


習慣に関するNのこと

2024/11/11

昨日仕事終わりに本屋に立ち寄った。ふらふらと本を眺めていると目に留まったのが習慣本のコーナーで、習慣についての本がこんなにたくさん出版されていることに驚いた。習慣が人生を変える、その習慣があなたをダメにする、統計からみる習慣、etc...。実にさまざまな角度から習慣について触れられており、自分の知らない間にひとつのジャンルになっていることを知る。

私が読んだ習慣本のなかで一番心に残っているのは「ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣」で、今でも参考にしている考えが多々ある。習慣はできるだけ小さくする、場所に紐づける、何かの行動と行動を関連づけるなどなど。特に面白かったのは習慣に対するご褒美の話で、例えばダイエットを目標ににする場合、3ヵ月続いた褒美としてデザートを自分に与えてしまうとうまくいかない。これは習慣で達成したいものとデザートとが正反対のベクトルを向いているから。そうではなく、ダイエットのご褒美としてはマッサージやスパなど体を良くするものが相応しい。同じ方向性のもので揃えるのが大事。

三日坊主についての記述も面白い。習慣化しているとどうしても面倒になるときが来る。もし習慣が途絶えてしまった時はどうするか?できるだけ早く、小さく再開することが重要と著者は言う。例えばランニングに行けなかった次の日は必ず外に行く。ランニングするのが一番だが、それが億劫な場合はランニングウェアに着替えるだけでも良い。昨日できなかった分も、と今日を気張る必要はなくただすぐに再開することが大事らしい。また、三日坊主になっても三日は達成できたという考え方もできる。習慣の行動は「自分がなりたい姿」へ一票を投ずることだと表現しており、この表現は自分的にしっくりきてよく思い出す。ギターの練習を1ヵ月してなくても音楽を諦めたことにはならない。習慣や目標の設定を自分に合う形にできなかったまでで、やり方を工夫してまた再開すれば良いだけである。

習慣は朝に終わらせるというのは「続ける思考」という本の影響だ。こちらは上述の本に比べるとメソッド本の様相が強く、読書体力が少ないときでも読みやすい。著者の井上さんは本の装丁をつくるブックデザイナーで、毎日朝起きて空の写真を撮り、瞑想し、ストレッチし、1本映画を観て感想をブログに書くなど、いろいろな習慣を20年以上続けている。習慣というと自分を律する力が必要に感じるが、井上さんは新宿で朝2時まで普通に飲んでたりする。それでも朝になったらいつもの習慣が始まる。帯に「これならできる」と書かれているが、確かにそんな感じがする。最近は朝のうちに大事な仕事を終わらせるというのを意識しているが、それはこの本から影響を受けている。

習慣形成に有利なものとして「誰かと一緒にやる」という条件がある。ここ数ヶ月は毎日朝散歩に行っていたが、それは友人と待ち合わせて一緒に行くことで続けられていた。いろいろな環境の変化で友人とは行けなくなり、最近は自分ひとりで行っている。そうなると途端にリズムが崩れて行けない日が増えた。何か習慣化の工夫をしないとなぁと考えている。毎日の時間の使い方が人生を決める、みたいな大層なコピーにはあまり共感できない。毎日続けられる仕組みをつくるゲームくらいに捉えるのが自分にはちょうど良い。


AirPodsを新調した

2024/11/11

AirPodsを新調した。AirPodsはProをかれこれ5年ほど愛用している。MacやiPhoneなどのデバイスとの連携のスムーズさ、強力だが違和感のないノイズキャンセリングなどで重宝していたが、先日の飲み会の帰り道に片耳を落としてしまった。iPhoneには「探す」という機能があり、どこにあるかは特定できたのだが、鉄道会社に問い合わせても見つからないということで已む無く断念。新調する運びとなった。

AirPodsがない期間、思ったより生活のレベルが落ちた。まずMacとiPhoneでイヤホンの端子が違うので外出時には2つ持ち歩かないといけない。カバンの中でコードが絡まりすぐ取り出せない。Podcastを聴きながら散歩や掃除をするのを日課としているが、線に体が触れてイヤホンを引き外してしまう。細かいことではあるが、ワイヤレスを一度知ってしまうとストレスに感じる。最大はノイズキャンセリングで、電車やカフェで音を遮断したいときに大変困る。私は周囲の大きな音に敏感で疲れやすく、ノイズキャンセリングがないと如実にパフォーマンスが落ちてしまう。これはダメだなと思い、Appleのサイトを開いてAirPodsを買うことにした。

AirPods Proの一番新しいモデルの価格は4万円。思ってたより高くて腰が引けるが数年間お世話になったこと、そして一度水没させてしまいギリギリのところで使っていたことを考えると買い替えどきではあったかもしれない。Apple Storeで買うと翌日朝にはもう届いた。日本の物流すごすぎるな、と先日見た映画「ラストマイル」に想いを馳せる。

「AirPods Pro 2」はいろいろアップデートされていた。無線充電時に音が鳴り、周囲の人に話しかけられると自動的にボリュームが下がる。装着時、イヤホンをなぞって音量の上下ができる。友人によれば充電ケーブルがUSB-Cになってるのも良い点らしい。充電効率などはあまり詳しくないが、iPhoneやiPad、Macなどと共通のケーブルで充電できることは喜ばしい。早速つけたまま部屋を片付けたり近くを散歩したりする。音楽とPodcastが日常に戻ってきた。